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SHOEI グラムスター(Glamster)レビュー

Published | 2020年10月1日  Photo | --

今年(2020年)9月に発売されたばかりの、注目のヘルメット「SHOEI Glamster」。こちらは昨今人気のネオクラシックモデルで、SHOEIではジェットヘルメット「J.O」やオフロードスタイルのフルフェイス「EX-ZERO」に続く、第3弾となります。帽体は正統派のフルフェイスで、先日発売されたアライ「ラパイド・ネオ」あたりが競合商品と言えそう。ハーレーにも似合い(そうな)貴重なフルフェイスヘルメットで、僕も発売前からかなり気になっていましたが、この程、とうとう購入してしまいました!

ハーレーにフルフェイス!?

現在愛用しているSHOEI Z7。かなりいいヘルメットです。

初めて買ったバイク(Kawasaki Vulcan400 classic)から、これまでずっとジェットヘルメットを被ってきましたが、「SHOEI Z7」でフルフェイスの良さに気づかされた私。

風切り音の少なさ、雨天時の視界(ジェットヘルはキツい)、冬期の温かさ、日焼け防止(オッサンですからお肌が気になる)…などなど。ジェットヘルにはない美点がたくさんでした。まぁZ7はSHOEIの上位レイヤーに位置するヘルメットなので、どの機能も特に良かったのもありますね。

Z7を選んだ当初は、ハーレーにフルフェイスが似合うかなぁと心配していましたが、機能性の前に走るたびフルフェイスを選ぶようになっていました。。まあ僕の愛車は、ハーレーの中でも、比較的フルフェイスが似合うFXRなのもフルフェイスをかぶり続けている理由かもしれません。

なぜグラムスター?

すごく小さい帽体です。

選んだ理由は2つ

なぜこれほど絶賛するZ7がありながら、またグラムスターを購入したのか。理由は2つです。

まずはデザイン。Z7はすごくいいヘルメットなのですが、ちょっとスポーティで、現代的すぎるかなぁとは思っていました。その点、グラムスターはFXRの少し古い感じとよくマッチします。

左がSHOEI Z7(45,000円 税抜)、右がSHOEI EX-ZERO(38,000円 税抜)。

次に視界。これまで15年以上ジェットヘルで来た私。フルフェイスは少し窮屈というか、視界が狭いなぁという印象でした。Z7もずっと被っていると、気にならなくなっていたのですが、近所のバイク用品店でグラムスターを試着したら…。視界が130%くらい広い(試着がXLだったのもあるかも)! あと被り口がグラムスターのほうが広いのか、脱着もZ7より容易でした。グラムスターは少し大きいんですかね。

SHOEI公式サイトより
SHOEIの培ってきた技術をクラシカルなデザインに落とし込み、クラシックスタイルと機能性を両立させた新たなネオクラシックフルフェイス。

細部までデザインにこだわりながらも使い勝手の良さを損なわない、デザイン性と機能性を両立させたシェルデザイン。SHOEIネオクラシックシリーズのアイコンであるダックテールシェイプや印象的なデザインのロアエアインテークなど、クラシカルなオンロードフルフェイスのスタイルを追求しました。

SHOEI official website 「Glamster」

競合のラパイドネオは?

アライのラパイドネオ。Glamsterに比べるとやや帽体が大きい。重量は300gラパイドネオが重い。

競合であるArai「ラパイドネオ」も、もちろん検討しました。ルックスは文句なく格好いいのですが、(僕は)Glamsterの方がいい。

その理由は大きく2つ。まずは帽体の小ささと、それによる重量(グラムスターが1.2kgに対して、ラパイドネオは1.5kg)。そして2つ目がエアインテークです。グラムスターのアゴ周りのエアインテークが、ラパイドネオよりもかっこいいなと(完全に主観です)。ラパイドネオはちょっとガスマスクっぽいような…。

パソコン店で、まさかの10%割引

購入したのは9月末。いやー、びっくりするくらいの品切れ。人気なのはバサルトグレーとホワイトでしょうか。僕はLサイズ希望なのですが、近所の二輪館やナップスは全滅でした(XLは展示品のみ…という感じでありました)。ネットのバイク用品ショップも軒並み全滅な中…見つけたのが、o-zoaというパソコンショップ! ここで奇跡的にバサルトグレーやブラックの在庫を発見。しかも! 価格は人気モデル故の定価販売(47,300円/税込)が当たり前な中、42,600円/税込という神価格。い…いいんですか!? 速攻注文です。

パソコン店「O-ZOA」で、まさかの10%割引。

注文後3-5日で出荷とありましたが、すぐに発送され、2日後には手元に到着。注文後の連絡、発送スピード、梱包、そして価格とどれをとってもパーフェクトでした。すばらしい…O-ZOA。これまで知らなかったですが、お気に入りショップ決定です。今後はパソコン用品もここで買おう。

グラムスター、到着!!

開梱

さて、さっそく届いたグラムスターを開梱していきます。いつものSHOEIボックスを開けると、出てきたのはヘルメットと、ピンロックEVO、チンカーテン、ステッカー、説明書や保証書などなど。

同梱物一式。Z7やJ.Oとほぼ同じですね。SHOEI基本セット。
ヘルメット単体。マットブラックは少し不安でしたが、いいですね。Glamsterに似合ってる。
上部のエアインテークは開閉可能です。ルックスもいいですね。あ、そうそう。ルックスといえばエアインテークの上にある「SHOEIステッカー」が、Z7に比べてかっこいい。Z7はすぐに剥がしましたが、グラムスターのこれなら残しておこうかな。
下部エアインテーク。かっこいい。ただこちらは上部と異なり、閉じられません。冬は、寒さ的にどうなんだろうか。
シールドの留め金がすごくデザインされていますね。かなりかっこいいです。ボルト自体もコインで外せるように加工されています。使い勝手的にもGood。
内装はさすが4万円オーバーのヘルメットだけあって、しっかりしています。もちろんすべて取り外して洗濯可能。
あごひものロックはワンタッチ式ではなく、クラシカル?なDリング方式。面倒くさいんですよね、これ。ここはワンタッチにしてほしかったなぁ。
シールドに「雨天時や低温多湿の状況下などでもシールドの曇りを防ぎ、クリアな視界をキープするPINLOCK® EVO lens」を装着します。一旦、シールドを外して…
こちらが「PINLOCK® EVO lens」。ヘルメット購入で付属してきます。ただ意外と傷がつきやすく、追加で購入すると単品で3,080円(税込)と高いのが欠点。ただ効果はすごくて、僕はこれをつけていてシールドが曇ったことがありません。
「PINLOCK® EVO lens」装着! …見た目では、ほぼわかりませんね。しかし、ヘルメットはかっこいいなぁ笑

試着してみた

被り心地

さっそく被ってみました。ジェットヘルメットのJ.OやZ7(すべてLサイズ)との比較になりますが、まず被った感じは、Z7よりもかぶりやすい。開口部が少し大きいのかな。Z7だと、ヘルメットを脱ぐ時少し痛かったのですが、グラムスターはスポッと抜けます笑

また視野が広く開放感があるのが特徴でしょうか。おそらくこれはシールド部分が、大きいからでしょう。特に両サイドが開けており、フルフェイスの圧迫感が少ない。また口元の空間が広いですね。

重さ…か、軽い!

グラムスターが約1200g。Z7が約1400gなので、200g程軽いということになる。感覚的にはどうか…はい、軽いです。200gとはいえ、Z7を被ったあとにすぐにグラムスターを被ると軽いとわかります(数字を知った上で被っているので、勘違いしてる可能性もあります笑)。ヘルメットは軽いに越したことは無いと思うので、これは嬉しいポイント。

シルエット

Z7より小さく見えます(実際小さいのかな)。被った姿が「(前よりは)かっこいいよ」と奥さんも言ってくれました笑

というわけで被っただけの印象では、概ねZ7より(僕は)良いなと思いました。あとは走ってみてどうか。気になっているのは以下のポイントです。

このあたりですかね。試乗レビューは、この週末に1泊ツーリングに行きます(600km走行)ので、帰宅後に記載したいと思います!

試乗レビュー

快晴の伊豆スカイラインにて。

10/3〜4と東京から伊豆半島を1周してきました。走行距離にして600km。すべてグラムスターを使って走ってみました。1日目(300km)はチンカーテンを使用し、高速100km、下道200km。2日目はチンカーテンを外しての走行です(高速と下道の割合は1日目と同様)。

静粛性

すごく高いと思います。わかりやすいところで、半ヘルを0(ゼロ)。Z7を10とした場合に、グラムスター(チンカーテン付)は8あたりでしょうか。チンカーテンを外すと7…かな。

ただ時速80km/hくらいでも、ハーレーの排気音がよく聞こえるレベルで、十分に快適。チンカーテンを外した状態は「7」と言いましたが(風切り音とともに風を巻き込んできます)、ジェットヘルから乗り換えた人なら、これでも十分に静かだと感じるはず。正直、夏場はチンカーテンがあると暑いので、(カーテンを外しても)これくらいの静かさが維持できるなら、冬以外はチンカーテンを外しておこうと思っています。

エアインテークは寒い?

ヘルメット下にあるエアインテークを閉じることができない仕様になっており、冬期など寒さ的に不安でしたが…。使用してみると、ここから風が直接入り、顔に当たるわけではありませんでした。下の画像を見てもらえばわかりますが、ヘルメットの内部に直接穴があるわけではありません。

おそらくヘルメットのサイドを通って、風が流れていく仕組みなのでしょう。よく考えてみれば当たり前ですね。なお、高速でも風がすごく入ってくるということは、ありませんでした。チンカーテンをつければ、冬場でも十分暖かいと思います。

J.OやZ7と比較して

ジェットヘルメットのJ.Oとの比較ですが、やはりフルフェイスならではの安心感、静粛性、そしてシールド等による日焼け対策は圧倒的。同じフルフェイスでもZ7は、少し圧迫感があり「ジェットヘルの開放感は捨てがたいなぁ」と思っていましたが、グラムスターを被るとそんな気持ちはなくなります。もうJ.Oを被ることはないかなと思いますね。

Z7とは比較して静粛性で劣るものの、軽さ、スタイル、そして上述の開放感が上回るグラムスターにダントツで軍配が上がります(僕は)。特に軽さは今回のように600kmも走ると、かなり首や肩の疲れに差があったように思います。200g程度の差ですが、この差は数値以上に大きかったですね。

シールド

まずは上述の通り、大きなシールドで開放感が良いです。次に開閉。Z7は「ガガガガガガッ」という感じの音ともに開け締めするのですが、グラムスターは「スチャン!」とスムース。Z7は閉める時の音がうるさいなぁと思っていたので、これも嬉しいポイントですね。

シールドロックがありますが、片手で簡単に外れます。

3つ目にシールドロック。グラムスターはシールドにロックが付いていて、「外すの面倒なのでは…」と思っていましたが杞憂でした。走行中でさえ片手で簡単にシールドを開くことができます。

最後にシールド自体ですが、Z7などと同様にPINLOCK® EVO lensのおかげで、600kmの走行中一切曇ることもなく、快適に使用できました。あ、そうそう。シールドは他のヘルメットと違って、スモークやミラーがありませんので、ご注意ください(2020年10月現在)J.Oのようにスモークやイエローシールドなども出るのかな。ミラーシールドは、ヘルメットのデザインとマッチしそうにありませんね。 グラムスターの発売当初、シールドはクリアだけでしたが、現在はメロースモーク、ダークスモークが発売されています(価格は税込みで6600円…高っ!)。

ダークスモークシールド、買っちゃいました

上記で「高い」と言いましたが、結局ダークスモークシールドを購入してしまいました…。やっぱりクリアだと眩しいのと、サングラスをかけると外すのが面倒だったから(ヘルメットを被ってからサングラス→サングラスを外してからヘルメットを脱ぐ…面倒っ!)。

さてシールドですが、当初はメロースモークにしようかなと思っていましが(ダークスモークだと夜間走行が心配)、実際メローを見てみるとかなり薄め。洋品店でメローシールドのついたメットを被ってみましたが、かなりスケスケで外からでもなんとか顔が認識できるレベルでした。

顔は完全に隠れます。太陽光対策も、もちろんバッチリです。

ダークシールドはその点バッチリ。夜間走行も考えてみれば、シールドを上げて走るかクリアシールドをサドルバッグに入れていれば良いわけで(脱着はコインでできますし)…。

上から見た感じ。太陽光がモロにあたると透けますが、普通は見えません。

ダークシールドのつけ心地ですが、顔がしっかり隠れるのはもちろん、太陽光に対してもいい仕事をしてくれ快適に走行できます。夜間走行は試していませんが、トンネルではかなり見えづらいのでシールドを開けて走る必要がありそうです。山間のトンネルなどはかなり寒いところがあるので、そこは少しネガティブですかね。まぁ総合的には、6000円と高かったものの満足しています。

最後に

どこに置いても絵になるヘルメット「グラムスター/Glamster」

ベタな話ですが、買って大正解!というのが、感想です。Z7という良いヘルメットがあるのに、買い換える必要があるのか。正直購入前は悩みましたが、ハーレーにはグラムスターがやっぱり似合う。ツーリング先でバイクにグラムスターをちょっと置いても絵になります。

静粛性は少し落ちましたが、それらを補ってあまりあるメリットもありましたしね。もし現在、悩まれている方がいらっしゃればぜひ、購入してみてください!