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FXR ってどんなモデルがあるのか。コツコツ調べてみる

Published | 2020年3月1日  Photo | --

FXRと一言に言っても、1982年のFXRS(スーパーグライドⅡ)から始まり、1992年のラインアップ落ちまで、たくさんの派生モデルが出ています。FXRS、FXRT、FXRD…などなど。FXRは不人気車だったからか、紙もネットも資料がすくなくよくわかりません。wikipediaでさえ、ほとんどない状態です。

そこで僕が購入したのがこちら。「Harley-Davidson FXR Series 1982-1992」です。これに加えてネットで調べた情報などを加味しつつ、ここに書き溜めて行こうと思っています。自分の乗っているFXRが、なんなのかわからない、興味として知ってみたいなどなど、是非参考にしていただければと思います。
*あくまで趣味レベルでやってるだけで、内容が100%合っているかは保証できませんので、ご注意を…。

参考資料

標準モデル

FXRの各モデルについて、分かる範囲で値段や装備の違いを記載します。なお、価格は現在価格ではなく、できるだけ当時の価格を反映するようにしています。

FXR(スーパーグライド)

価格は8,745ドル(90年は1ドル160円ほど。約139万円)。1982年にショベルヘッドで登場した「FXRスーパーグライドⅡ」。1971年に登場し、その独特のボートテールが賛否両論になったFXスーパーグライドの後継モデルです。

シンプルな装備のFXR(スーパーグライド)

FXスーパーグライドと同様にショベルヘッドエンジンを搭載していましたが、3点式のラバーマウントフレームと5速ミッションでスポーティさを売りにしていました。なおスーパーグライドⅡと「Ⅱ」がついているのは、当時FXスーパーグライドと併売されていたから。FXスーパーグライドがラインアップから消滅してからは、FXRスーパーグライドとして販売が継続されました。FXRSローライダーと異なり、梨地仕上げのエンジンが特徴。またタコメーターは廃止され、スピードメーターがハンドルにマウントされてるとのこと。日本だと、このFXRが一番流通しているはず。

FXスーパーグライド。賛否両論のリアフェンダー「ボートテール」が特徴的でした。

スーパーグライドとは

1971年にスポーツスターXLと、ビッグツインFLを組み合わせたスポーティモデルとして登場したのがFXスーパーグライド。ビッグツインを搭載したスポーツモデルのことを、ハーレーダビッドソン社では長らく「スーパーグライド」としてきました。1982年にFXRスーパーグライド、1995年にはダイナ・スパーグライドと進化。2005年にはFXDCダイナスーパーグライドカスタムというクロームメッキなどをふんだんに使った豪華版も登場しています。

FXRS(ローライダー)

価格は9,990ドル(約159万円)。FXR版のローライダーが、このFXRS。初代ローライダー(1977年登場)や、その後のダイナ・ローライダーと同様にタンクにマウントされた2連メーター(スピード&タコ)を装備し、エンジンが黒いリンクル塗装され、フィンがポリッシュ加工されています。またハイウェイペグも標準装備されているのも特徴です。

ちなみにローライダーという名称ながら、最低地上高はFXRと同様の135mmであり、またシート高もFXRが661mmに対して、FXRSは675mmとむしろ14mm高いという状態…いいんでしょうかね、コレ。なお、ホイールは年式によってキャスト、スポークが混在していました。
参照:僕のFXRのリンクもここにひとまず…

FXRS(ローライダー)。私が今乗っているのが、こちらになります。

FXRS-S(ローライダー・スポーツ)

価格は9,775ドル(約156万円)。FXRをベースに足回りを強化されたモデルが、このFXRS-Sです。スポーツの名の通り、エアアンチダイブ付きのフロントサスペンション、ロングストローク化されたリアショック、さらにフロントはダブルディスクブレーキが装備されているのが特徴です。またスポーツモデルらしくスピード、タコメーターはタンクではなく、ハンドルマウントされています。

FXRS-SP(ローライダー・スポーツエディション)。ダブルディスクとメーター位置が主な違い。

FXRS-C(ローライダー・コンバーチブル)

価格は10,075ドル(約161万円)。こちらもFXRSローライダーをベースに、取り外しが簡単なウィンドシールド、バックレスト、ツアーバッグ(左右)、さらにハイウェイペグも入れた豪華モデル。ハンドルはプルバックタイプのものがついていて、長距離も快適。これだけの装備で、価格はFXRSローライダーから2万円アップと、めっちゃくちゃお買い得なモデル。

FXRS CONVERTIBLE(ローライダー・コンバーチブル)。豪華装備なのにお買い得なFXRS コンバーチブル。参照:Hotbike

FXLR(ローライダーカスタム)

価格は10,095ドル(約160万円)。FXRモデルの最高グレードとして発売されていました。クロームメッキされたヘッドライトハウジング、タンク上の本革製アクセント、クロームメッキ製のリア・ディッシュホイール、21インチのフロント・スポークホイール、ハンドルマウントされたスピードメーターなどが特徴です。

こちらのモデルは、ローライダーやファットボーイのデザインで知られる”ウィリー・G・ダビッドソンフ氏”が自ら手がけたファクトリーカスタムだったようですね。その後に登場する、スポーツスターの「XL1200C」あたりと近いカスタム手法…ですね。

FXLR(ローライダーカスタム)。21インチインチホイールが特徴的。

FXRDG(ディスクグライド)

価格は8,199ドル(1983年当時の為替で、約196万円)。1983年に販売開始されたモデルのようで、限定810台の生産だったとか。リアにディスクホイールを採用しているため、ディスクグライドと呼ばれるようです。「All that Glitters isn’t Chrome(輝くものはクロームだけじゃない)」とも言われたとか。ちなみにマフラーはブラック加工されていたとか。これが進化して下のFXLRになるのかな。

FXRDG(ディスクグライド)。リアのディスクホイールも、現在のものとは少し違った形。

FXRT(スポーツグライド)

価格は10,595ドル(約169万円)。FXRにツアラーモデルである「エレクトラグライド」や「ツアーグライド」の機能を装備させたユニークなモデルが、このFXRTです。サウンドシステムを装備した独特のエアロフェアリング(AM/FM、カセットテープを再生可能なステレオシステム)は、当時不人気だったようですが、2020年前後で改めて人気を博しています。2022年にはHarley-Davidsonから正式モデルとして、このFXRTのフェアリングをリファインしたFXLR-ST(ローライダーST)が登場して話題となりました。

もちろんフェアリングだけではなく、FXRTはエアアンチダイブ付フロントサスペンション、デュアルディスクブレーキ、リアにはエアサスなどFXRらしく走りを意識した装備が着いています。これだけやって乾燥重量はたったの300kg(同時代のツアラーが350kgオーバー、現行車は400kgオーバーが多数)と、まさに走れるツアラーでありました。

FXRT(スポーツグライド)。ポリスバージョンもあるみたいです。
2022年に登場したFXLR-ST(ローライダーST)

CVOモデル

1999年に発売されたハーレーダビッドソン社初のCVO(Custom Vehicle Operation)モデル。FXR2とFXR3、FXR4が同時発売された。

FXR2

21インチホイール、オリジナルカスタムペイント、アルミ性サスペンション、ハイウェイペグ、バッドランダーシート、各所のクロームメッキ処理などなど、超豪華仕様となっている。

昔のXL1200CみたいなFXR 2。

FXR3

FXR2とはタンクペイント、ホイール(FXR3は19インチ・キャストホイール)などが異なる。

FXRのCVOでは一番いいかな〜。

FXR4

FXRとはタンクペイント、ホイール(FXR4は19インチ・スポークホイール)などが異なる。

ちょっとやりすぎかな…。