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フルチューンCVキャブ – 5. 試乗レビュー

Published | 2020年9月13日  Photo | --

1992年式FXRS

長く悩まされたキャブの不調(アイドリング、チョークなどなど)もようやく落ち着いたところで、さっそくフルチューンCVキャブの体験レポートです。試乗コースは、自宅からほど近くにある「東京ゲートブリッジ」を経由するルート(往復で100kmほど)。ゲートブリッジは長い直線もあるので、僕が最も気になっている巡航(定速)走行のフィーリングをじっくり試せそうです。

始動性能

フルチューンCVは始動性が良いと聞いていましたが、正直さほど違いは感じませんでした。もとのCVキャブも結構、濃いめのセッティングだったからかも知れませんね。

巡航時のフィーリング

一定速度で走ってる時の面白さ

僕がハーレーにおいて最も重視するのが、巡航(定速走行)のフィーリング。僕は速く走るのが怖いので(汗)、いつも法定速度くらいで一定走行しています。なので僕にとっては50-70km/hあたりのフィーリングが、とにかく重要。加減速に頼らず、巡航しながらガンガン鼓動を感じたいわけです。今回フルチューンCVキャブに変更した最大の目的は、巡航フィーリングの改善と言っても過言ではありません。果たして、その結果は…。

機関車のような振動

とにかくすごく振動が増えました。細かい振動ではなく、ブバババババというかなり大きめの振動です。FXRはもともと振動が大きいのですが、さらに際立ったという感じでしょうか。しかも振動は細かいものではなく、大きめのものなので不愉快さはありません。

いや…むしろ最高に気持ちいいです。45degreeさんのウェブサイトに「機関車のようなフィーリング」とありましたが、すごくわかります。機械がガシャガシャと動いていることを感じられる、そんな振動(これを鼓動というのかな…)です。

ニヤッとするレベルではない変化

速度域では、5速50〜70km/hあたりがいい。60km/hくらいでダラーッと走ってもガシャガシャ、ブバババババという振動がすごい。「どこかボルトが緩んでるんじゃないかな」と思うほどの振動なのです。

思わずニヤッとする良さ、どころの話ではありません。「うおぉ、めっちゃくちゃ良い!」そんなことをヘルメットの中で叫んでしまうほどでした。もちろんショベルのような”独特のテイスト”には至っていませんが、ノーマルエボの比較的硬質な、ただの振動とも異なる独特のフィーリング。この味わいが出たのは、ラッキーだと思っています。

加速性能、レスポンス

こちらは、あまり変わったと思えませんでした。レスポンスは少し良いのかな、という程度です。まぁ元々ゆっくりしか走らない&急加速もしないので、あまりわからないだけかも知れませんが…。

東京ゲートブリッジを経由した100kmほどのコースで試乗してみました。

試乗を終えて

それにしても、この”ハーレーらしさ”というマニアックなテイスト。これってチューニング観点だと出せない曖昧なものですよね。フルチューンCVは、本当にハーレーが好きな作り手が作ったからこそ、出来た商品なのかも知れません。

以前装着した「HSR」や「FCR」はドカーン!と加速はしましたが、巡航時のテイストという意味では、むしろハーレーらしさが薄くなったなぁという印象でした。今回の機関車のようなブババババババという加速と巡航フィーリングは、ほとんどありませんでした。

ノーマルCV、HSR、FCRとは全く違う、加速性能や最高速といったところとは、少し違う地点にあるキャブレター。それがフルチューンCVのように思います。

おまけ動画:アイドリングサウンド

最後に

今回はフルチューンCV加工と取り付けで、合計6万円ほどかかりましたが、この巡航フィーリングを考えれば「十分」だったかな、と思っています。この週末は200kmほどのショートツーリングに行こうと思っていますし、また4連休は伊豆スカイラインにもロングツーリングを予定しています。このフルチューンCVを満喫しますよー。